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9月, 2017年

ムダが必要

2017-09-14


「不調も3年続けば実力」
将棋界のトッププロ 羽生善治棋士の言葉です。 


将棋という白黒決着がつく世界で、
真剣勝負を挑んで来た人の言葉ですから重みがあります。


よくリラックスが大切だと、
ことさらに昨今はリラックス強調されますが、
人間が能力を発揮するのは、真剣に何かに取り組むという集注した時です。


そのとき、普段以上の注意力が発揮され、
心身のエネルギーも最高度に高まります。

体力があるとは、この集注力が持続するという意味です。


同じく羽生先生は『ムダが重なって将棋の厚みをつくる』と仰ってます。


人間には、出来るだけ効率よく目標を達したいという傾向があります。

ムダを省きたい、
ムダなことはしない・・・・


確かに人生はあまりに短いものです。

一人の人間が『経験出来る総量』は限られています。
経験せずに終わる、素晴らしい体験や感動がたくさんあるはずです。


そう思うと時間の浪費などのムダを省くことは大事でしょう。


しかし、ムダの内容を吟味することは大事だろうな・・・と思います。


ムダと思っていることが、自分の小さな固定観念かもしれないからです。

たとえば自分の分野と関係のない「本」を読む。
それもハウツーものではなく、ちょっとムツカシク、歯ごたえのある専門書です。
・・・それは当然読むのに労力がかかります。


何事もその経験が自分の身に浸透し、中で発酵し、
日常で生きる知恵となるまでは「時間」がかかります。


時間をかけて成し遂げたこと
時間がかかって達した境地、深さ…

それは人間の『格』、その人から醸し出される『風韻』…
そういったモノをつくりあげるのだと思います。



インターネットのおかげで簡単に情報は手に入りますが
そういう「発酵」は自分でやるしかありません。

出来れば愉しくそれをやれたら、人生として最高ではないでしょうか?



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身を美しくするのが躾

2017-09-13



躾(しつけ)というと、
何か厳(いか)めしい、息苦しさを感じる人もいるかもしれません。

それは、たぶん『軍隊式』の『強制的に何かをさせる』…
という命令~~服従の関係を連想させるからでしょう。


しかし、読んで字のごとく本来の『躾』というのは
文字通り『身』を『美しく』するという意味です。


似た表現に行儀作法という言葉がありますが、
『行儀』とは『儀礼』を『行う』ということです。


だから『躾け』は美しい所作を身に付けることであって、
窮屈で息苦しいわけがありません。

その本来の意味が霞(かす)んで、それを本当に実践できる人が減った…
すなわち文化が衰退したのです。



例えば、日本人の坐法の基本である『正座』があります。

正座は慣れれば身体がまとまり、実に気持ちよい座り方です。

正座をすると腰が決まり、腰痛に予防にもなります。
息も深くなり血行がよくなり
健康にもとてもいいのです



行儀とは
挨拶
返事
片付け
・・・その他、食事の所作などがふくまれると思います。

行儀がよくないとは、躾が身に付いていない、ということです。


私たちのような身体の専門家からみると『行儀」が良いことは『身体』にもよいのです。



例えば、脚を組んで食事する、
あぐらで座る、あるいは横座り…

これらは骨盤や背骨が歪みます。
(すでに歪んでいるから、そういう格好をするともいえます)


身体の感覚が正常ならば、そういう変な格好、動きは “不快” であり、
“しない” ようになります。

つまり行儀が悪いとは、感覚が鈍いのとほぼ同じ…
不健康であるのと同じ…といえます。


他人のささいな言葉に “かちん”とくる…
間違いなく行儀の悪い身体になっています。


ところが、正座や所作などで行儀を糺(ただ)していくと、
不思議と身体の感覚が澄んできます。

・・・これはやってみないとわかりません。
・・・やってみれば誰でもわかります。

それが身について行くと
不快な格好はしないし、
心地よい、快である所作を自然に求めます。

それは端から見ていても美しいのです



行儀というものをもう一度きちんと見直してみましょう。

身を美しくするのが本当の『躾』
美しさは育てるモノ
美は創造するものなのですね。



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レジリエンス…心を強くする

2017-09-12




『レジリエンス(resilience)』という言葉、ご存じでしょうか?

心の回復力、心の強さを表す心理学の用語です。


肉体には回復力があります。

筋肉は使えば疲れますが、
休めれば快復し、前より強くなります。

それは『超快復』というよく知られた現象です。

つまり鍛えれば強くなるということです。


肉体の回復力は“あたりまえ”で、
ふだんみんな気に留めません。

心にも同じ力があることに、気づかないようです。


昨日整体にお出でになった女性の話によると、

最近の若い人は、働きに来てもすぐに止めるとか…
そういう人が明らかに多くなっているそうです。


働くとは楽なことではありません。
学校のように、ていねいに教えてくれません。

一~二回注意して、改めなければ後は無視…
そういうコトもよくあります。

…本人は無視されている理由もわからない。


失敗やトラブルで叱られたら、
すぐに落ち込んで、やる気が失せる…

ちょっと「きつく」なると、すぐやめる…

そういう傾向が強いのかもしれません。


本来、肉体と同様に心にも『回復力』『超快復』があります。

どんな逆境からでも復活する力があるはずなのです。


…ただ、『使わない力』は衰える…
これは生命の原理です。



レジリエンスとは言いかえれば『精神力』です。

どうも現代の日本人は『精神力』が低下したように感じられます。


『物質的に満たされれば心は弛(たる)む』。

…とは国民教育の父、森信三先生の至言です。

めんどくさい…
楽をしたい…

そう思うのが人間の一面です。


でも「何かに挑戦しよう」と積極的に厳しさを求める意欲も
人間は持ち合わせています。



レジリエンスは誰にでも備わっています。

大きなことでなく、
小さなコトで挑戦する、忍耐するコトは
日常生活の中に、探せばいくらでもあります。


もう一口食べたい甘いモノを我慢する。
ネガティブな感情を人に向けない。
思い付いたら即行動する。

日々の生活で、自分を鍛えることは
十分可能です。


失敗してもいいのです。

失敗したらもう一度挑戦すれば、いいだけのこと。

『転んでもただでは起きない』
『七転び八起き』
『不撓不屈』


日本には“良いことわざ” がたくさんあります。


ふだんから鍛えておけば、
いざと言うときに大きな力となります

とくに激動の今の時代、『必要とされる力』ではないでしょうか。



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眠りの大切さ

2017-09-08




『眠れない』
『寝つきが悪い』
『夜中に必ず目が覚める』…
そういった人で心身の体調がよい人はおりません。

眠り(熟睡)と健康は深いつながりがあります。

これは私の臨床経験からも断言できます。


眠りは身体の疲労をとるのももちろんですが、
脳を休めるという大きな目的があります。

睡眠中、意識はありません。(あたりまえですが)

この無意識が優位となっている時に、
脳の疲労快復と充電が行われる…ヨガではそう教えています。


ハーバード大学が行った『アンチエイジング』の研究でも、
人間は22時~2時(夜中)の間は眠っている『必要』があるそうです。

その時間帯しか分泌されないホルモンがあり、
それは眠っていないと『出ない』のです。

つまり眠りは健康、老化、寿命…に強く関わるといえます。


脳波の研究によると睡眠は、
『深い睡眠』と『レム睡眠(夢を見る睡眠)』の、
二つを数時間おきに繰り返しているといいます。

つまり、睡眠という現象は『一定のリズム』のもとに営まれているわけです。

私たちの身体の精妙・複雑な働きは、
生体リズムに支えられつつ活動しています。

では、それらのリズムを生み出す根源はどこにあるか?


『東洋医学』によると周期の長い順に、
天体のリズム
四季のリズム
昼夜のリズム

…の三つが人間に関与しているとしています。


天体のリズムは個人の体質に関与し、
四季と昼夜のリズムは直接健康にかかわります。
・・・今、ちょうど季節の変わり目で、また湿度が高くなっています。

体調のすぐれない方も多いでしょう。


東洋医学の基本、陰陽思想からみると
昼は『陽』の時間、
夜は『陰』の時間です。

この陰陽のリズム、流れにうまく順応するのがよい睡眠をとる基本です。


すなわち、昼間は『豊かな陽気』を受けて仕事なり家事なりに励む。
・・・陽気を循環させ発散させる…

夜は穏やかな、静かな陰気をつつまれて休息し、
ぐっすり眠るというわけです。


夜に陽の気をかきたてるような、
騒ぐような会話や行動、仕事を根を詰めてする…

などといったことをしていては、休息モードに入るのは難しくなります。


また同じく、パソコンなどの長時間作業も頭を過敏にしますから
当然『眠りづらく』なります。


現代、うつ病の方が急激に増加しましたが、
仕事もふくめて社会がIT化、夜型文明に移行したことも大きな原因でしょう。


夜には神経が興奮するような刺激は避けて、
心を鎮めるような『雰囲気を演出』しましょう。


それがよき睡眠に入るコツです。


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信じることと言(ことば)

2017-09-06




自分を信じるとは、どういう状態なのでしょうか…

オリンピックで金メダルをとったアスリートが、よくおっしゃいます…
『自分を信じて練習しました』。


では、金メダルがとれなかったら『信じてないのか』…

そんなことはないでしょう。
信じなかったら、きつい練習など出来なかったはずです。


『信じる』とは手応えのない、はっきりしないものです。


人間はすぐに
『大丈夫だろうか?』
『そんなことムリだ』
『どうでもいい』

…などという、妄想がふつふつと湧いてきます。

この妄想が『信』をジャマしている…といえます。


信じるという字は『言(ことば)』という文字が入っています。

『ことば』は『ひびき』です。

『ひびき』=『音』ですね。

『音』=波動の性質があります。




意識という文字をみてみましょう。

『音』という文字が二つ
『言』、『心』という文字が入っています。


『意のままになる』という表現がありますが、
心をコントロールするには、『音』=『言(ことば)』を意のままにコントロールすることがカギになる…
…そう解釈出来ます。


実はこの解釈は私の捏造ではありません。


言の力、声の力を気づき、それを体系化したのが、
真言密教の祖、空海大師です。


空海はわざわざ自分の宗派に『真言』という文字を加えています。


『真言』とはマントラを唱えるという意味。

空海は主要な著作の中で『声に出して唱える』ことが、
人間の心にとっていかに大切かを繰り返し説いて、
いくら強調しても、しすぎることはない…というぐらい重視していたようです。


声というには『内』と『外』をつなぎます。

自分で発した『音』を自分で聴く
…聴くは『効く』とも書きますね。


外に出て、また自分の身体に返ってきます。

実はこれ、現代では『自己催眠法』のスキルとして
効果が認められています。


やり方としては『ポジティブな言葉』がもちろんいいです。

『大丈夫』
『すべてはよくなる』
『すべては完璧、欠けたるものなし 大成就』


あるいは大自然への感謝の言葉。
・・・『大地さんありがとう』
・・・『山さんありがとう』
・・・『水さんありがとう』
・・・『食べ物さんありがとう』



自分の肉体を生かしている命への感謝の言葉
・・・『肉体さんありがとう』

または今の自分は途絶えることなく続いて来た
命の流れがあるわけですから、その自分の数え切れないご先祖様の方々にたいして
・・・『生かして頂いてありがとうございます。』

などもよいと思います。


自分が気に入る、合うと感じる言葉を“声に出して”唱えてみてください。

・・・唱える前に、少し心を落ち着けるとさらに『効く』ようです。


100回、
あるいは1000回。

1000回といえば途方も無い数に思われますが、
短い言葉なら30分もかかりません。


やってみると、ある瞬間から妄想・雑念が、
それこそ『サーッ』と霧が晴れたように無くなっていく…
そういう瞬間を体験できるかもしれません。

・・・訓練を重ねると、誰でもそれは可能です。・・・


『信』とは『無心』である…
妄想・雑念がなくなる…
無心に何かに集中している…

生かされた命が「今、ここにある」
そういう状態といえるかもしれません。


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同じことの繰り返しはない

2017-09-05




毎日毎日、陽が昇り朝がやってくる。
四季は必ずめぐる…

でも、よく観察すれば「おなじ日、同じ季節」などありません。


以前、『英彦山』という山に三週連続で登った時期がありました。

同じルートを登るのですが、毎回山の表情が違います。


青天で最高の『登山日和』の時

頂上が寒く、かいた汗が冷えてきて早々に下山した時

キンモクセイのいい香りがいっぱいに漂っていた時

それぞれに山の表情は違いました。

自然は常に変化しています。


私たちは、よく「面倒くさい」という感情にとらわれます。
面倒くさいとは「退屈」である…ということです。

たとえば家事や目の前の仕事が退屈である…
と感じたことがある人は多いでしょう。

もちろん私もしょっちゅうあります。


例えば私は自営業ですから、多くの業務があります。

その中で事務仕事などは、面倒でたまりませんでした。


でも、事務仕事が得意な人が世の中にはおられます。

ということは事務仕事が面倒なのではなく、
「事務仕事が面倒で嫌いな自分」がいるということです。


というのも事務仕事自体は『同じことの繰り返しではない』からです。


帳簿をつけるにしても、毎月毎月違います。

また、仕事する時の気分も違います。 天気も違う。


それを「事務仕事=つまらない」という固定観念をつくってしまっているのですね。

ここから、少しは脱却して「苦手な仕事」を少しは楽しめる、
クリエイティブな作業に出来ないものでしょうか?

仕事をする場所を変える、というのもいいでしょう。
新鮮な気持ちになります。


さらにいいのは
「身体」からアプローチしていく方法です

野口整体法の野口晴哉先生は、
『面倒くさい、強情、ものぐさなどは、心の現象のつもりでいる人も多いが、
腰の可動性が鈍い現象である」と言っておられます。

『腰が敏感になれば、誰でも動きやすくなる』と。


私は自分の経験を通して、この言葉は間違いなく正しい、と実感しています。


「面倒くさい」という心が動いたら、「しめた!」と思っていいかもしれません。

まず、首肩を簡単なストレッチでゆるめて、姿勢を正し、
ふーっと深呼吸を数回して、息を深くする…

これだけのことで、腰の弾力が快復します。

・・・時間があれば散歩もよいですよ。


「面倒だ」「同じだ」…と過去の固定観念を感じている “自分” を刷新してしまうのです。


ネガティブな自分をページをめくるように変え、
新鮮な自分に変える…それには身体からのアプローチが有効。


そうやって日々創意工夫してみましょう。



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午前中は活動しよう!

2017-09-02


人の生体リズムは大自然・宇宙と呼応しています。
一日を大きく分けると昼と夜です。

これは東洋思想でいう『陰・陽』です。

朝、目が覚めて活動を開始し、日が暮れてから睡眠モードに入っていく…

このあたりまえのリズムが守られれば言うことはありません

長年の経験で断言出来ることは、
夜勤をされている方は、どんなに丈夫な人でも生命力が低下してきます。

本来熟睡すべき時間に起きて働くのですから当然です。



ハーバード大学の『アンチエイジング』の研究によると、
夜の22時~2時までの間に『若返りホルモン』が分泌されているそうです。
・・・ただし、これは眠っていることが条件です。


例えば夜にワアワア騒ぐと、頭が興奮(陽気が過剰)して寝付けなくなります。


さて、起床してからの午前中~昼にかけて、
自然界は太陽が昇り気温が上昇し、陽気が充実してきます。

この時間は生命の活動時間です。
何かをしたほうがよい、何かを“しなければならない” 時間です。


たいていの人は働いていらっしゃるでしょう。

もし時間を余している人がいるなら、たぶん頭の中が混乱しているはずです。

陽気は上昇し、頭の中で活動します…
つまり放っておくと妄想が大活躍を始めるのです。


それが午後から夕方~夜になると妄想は落ち着き減ってきます。
陰の気が増してくるからです。


繰り返しますが、
人の生体リズムと心の状態も、大自然の動きと呼応・連動しています。

午前中は仕事・家事・掃除・作業・・
なんでも結構ですから『パッパッ…』と歯切れ良く活動するのがコツです。
…やることを義務化しておくのもいいでしょう。


そうすると妄想の入り込むスキがなくなり、
そのエネルギー(陽気)がよりよい形で使われることになります。


朝~午前中をうまく過ごすと午後からはその勢いが持続します。

一日終わってみれば『充実していたな~』と実感できるでしょう。


一日は一生の縮図です。



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